私のいるべき場所

熊本の結婚相談所むつみ会のブログ

2023.05.13
婚活コラム

“I am here I ought to be”
「こここそ私のいるべき場所だ」
とアイザック・ディネーセンは語りました（デンマークの
女流作家、”アフリカの日々”の作者）。
赤道からわずか１００マイルしか離れていない、海抜6000
フィートもある丘陵のふもと。昼間は太陽の近くまで昇っ
たようで、朝夕は涼しく、夜は冷え冷えする大地。油っけ
やゆとりがどこにもない、蒸留された大地、全てが焼け乾い
ている大地。
ディネーセンは営んでいたコーヒ園が火災に遭うまでそこで
暮らしました。移住してすぐ仲良くなったキクユ族の人々
とも涙ながらに別れて、故国のデンマークで多くの名作を残
し、デンマークで最も有名な作家になりました。
アフリカの高原の空気みたいに透明感があって、壮大な数々
の物語がヨーロッパの人々の心を捉えたのです。
あなたはいかがでしょうか？あなたの今までの人生は、
“I am here I ought to be”
「こここそ私のいるべき場所だ」
だったしょうか？そして現在のあなたは、、、、？
この日本のどこかに、いえ、この広い地球のどこかにまだ
見ぬそんな場所がきっとあるに違いない、なんて思ったこと
はありませんか？
十八歳の頃ブラジルに移住したいというと、父が猛反対しま
した。何しろ地球の裏側ですし、今みたいに気易く海外に行
けるような時代ではなかったので、今生の別れになると思っ
たようです。
それから五十五年、この日本列島ですら東京から東にも足を
伸ばしたことがないということなりました。七十三歳になっ
た今もそんな思いは捨てきれず、どこか怏怏としたものが心
の奥に燻り続けています。あなたはいかがでしょうか、、、？
“I am here I ought to be”の前にいつもneverがあるのでは、、
特にどうも日本という国は年々歳々息苦しいような場所に
なってきたような気がしてなりません。軒と軒とが面を付き
合わせるように立て込んでいるにしては、心と心の間にが不
必要にバリアーが張り巡らされているような気がするのです。
人生観とか人生設計にしても、どこかとっても箱庭的で、は
っきり言って面白みがありません。もっとおおらかで、良い
加減で、冒険的であってもいいような気もします。
ニンゲンっていうのは不思議なもので、何事もない無難な暮
らしを求める一方で、そういったものを一変させるような出
来事を待ち望んでもいます。そんな両極を右に左に揺れ動い
ている振り子のようなものなのかも？
もしあなたに結婚願望みたいなものがあるとしたら、そんな
あなたの心理の反映なのかもしれません。
熊本の結婚相談所むつみ会はいうまでもなく、新しい家庭を
築きたいと思っている人たちが集ってくるスペースです。
新しい家庭と簡単に言ってしまいますが、その新しい家庭な
るものにどんなものを求めて大勢の人たちは結婚相談所の門
を叩いているのでしょうか？余計なお世話なのかもしれませ
んが、時々そんなことが気になったりします。
所変われば品変わるというように、環境が変われば確かに気
分も一新するかもしれません。でもいわばそれだけの話です。
場所が合わないなら、次の場所へと気軽に転々とするわけに
はいきません。磁石は鉄を吸い寄せますが、新しい家庭はそ
んな一方通行では成り立ちません。
結婚相談所とは、そんな単純なマッチングアプリで終始でき
るものではないような気がします。
事実熊本の結婚相談所むつみ会で今までめでたくゴールイン
したカップルを眺めてきますと、結構私たちにも意外と思え
る人たちがトントン拍子に成婚したりするケースが多いので
す。縁は異なもの味なものと言いますが、本当にそう思わせ
ることが多々あるのです。
誰だって最初は自分の結婚相手には、漠然とではありますが、
一種のイメージを抱いています。表から見える具体的な条件
へのこだわりもあります。でもそれだけで全てが測れるかと
いえばそうでもないようです。
おそらくあなた自身にもはっきりと自覚できていない不思議
な妖精のような存在が心の中に住んでいるのかもしれません。
だから時として思いがけない異性にどうしようもなく魅せるら
れるという出来事も起きるのでしょう。
仕事だってそうですね。希望していた就職ができて喜んでいた
のに、見ると住むでは大違いということも起こります。
それは片想いというのとも違います。だって仕事の側も、あ
なたの方も、どちらもどちらで、求め合ってはいなかった
ということなのですから。
ですから本当のところはあなたの空想とか虚栄心のなせる業
だったのかもしれません。
向き不向きというのは一人一人違うものです。自分にピッタ
リくるような仕事に出会うことができた人は、誰がなんと言
おうとハッピーな人です。きっと生き生きとした人生を謳歌
することができるのでしょう。
またいうまでもなくそんな人は誰から見てもとても魅力的で
す。いうまでもなく異性から見てもそうです。
熊本の結婚相談所むつみ会の五十四年間における出会いの物
語も、そんな数々の尊いエピソードで彩られているように思
います。
それは人の持って生まれた生命力みたいなものと言ってもい
いでしょう。人の生涯というのはなかなか思い通りにはいか
ないものです。合理的なだけの予定調和で何事もなく人生が
送れればそれでいいのかもしれませんが、一方で思いもかけ
ない災厄が降りかかってくるのも人生というものの一面です。
たとえ自分になんの落ち度もなくてもです。旺盛な生命力はそ
んな時にこそ真価を発揮します。
人が結婚をして素敵な生涯のパートナーと出会えるかどうか
は、一生の仕事と同じくくらい大きな意味を持っています。
こちらがこの人こそ、と思っても相手が同じように思ってくれ
ているかはまた別の問題です。
素敵な出会いというのはまさに、
“I am here I ought to be”
「こここそ私のいるべき場所だ」
とお互いに思い思わせる異性と巡り合うことだと思います。
それはあなたの生涯にとってのかけがえのない一つの奇跡の
ようにも思われます。
奇跡は単に滅多に起こらないから奇跡なのではなく、あなたの
心のあり方が呼び寄せるもののような気もするのです。