まだ結婚できない！

熊本の結婚相談所むつみ会のブログ

2023.06.6
婚活コラム

厚労省の人口動態統計によると、22年度の女性一人が生涯
に産む子どもの人数1.26人で合計77万人。下げ止まりがな
さそうだからこの傾向は当分続くのでしょう。
原因として考えられるのは、夫婦一組から生まれる子ども
の人数もさりながら、一番は婚姻件数の減少ですね。特に
男性の生涯未婚者は三人に一人で、私どもの結婚相談所が
スタートした半世紀前には思いも及ばなかった社会現象で
でした。
どうしてこんなに未婚者が増えたかといいますと、外的要因
としては男性の就業環境の悪化、もう少し具体的にいえば
就業環境の格差拡大という点が考えられるでしょう。それで
置いてけぼりになる独身男性が増えた、、、
という問題はよく採り上げられるますが、もう一つ忘れて
ならないのは内的な要因ですね。
考え過ぎとか慎重になり過ぎという点。石橋を叩いて渡るど
ころか、石橋を叩いても渡らない人が増え過ぎのような気が
します。結婚相談所に相談にいらっしゃる人たちは少なくと
も橋を渡ろうと心に決めた人たちでしょう。
熊本の結婚相談所むつみ会にいらっしゃる人たちも色々でし
て、自分一人で決断を下してくる方もいれば、周りから言われ
て半ばしかたなくという方も正直いらっしゃいます。どちら
が成婚しやすいかといえばいうまでもなく、自分の意思でド
アを叩かれた方がずっとずっといい相手と巡り合う可能性が
高いです。それはもう仕方のないことでしょう。高銀の女神
は後ろ姿には微笑まないのですから。
今はなき樹木希林さんは「結婚なんて考えたら出来っこない
わよ」が口癖だったらしい。随分乱暴な言い方ですが、その
通りかなと思います。
結婚なんて、考えてするものというより結婚してから考えるも
のなのだと正直思っています。考え抜いてした結婚が結果的に
うまくいくけばそれでいいのかもしれませんが、どうも現実は
その通りにはならないようです。
計画性は大切なのでしょうが、問題は思惑が外れた場合です。
人生にアクシデントは付き物だし、人間だって歳月ともに変
わっていきます。
十年経っても二十年経っても一向に変わり映えしない配偶者
がいたとしたら、それはそれで物足りないというか、頭を捻
りたくなるかもしれませんね。
生まれた子どもだって、そうそう思い通りに育つとは限らないし
結婚でもすれば思わぬ他人も家族の一員に連なることに
なるでしょうし、親が老いれば介護の問題だって出てきます。
そういうも諸々の出来事にどういうふうにうまく対応していく
かが人生そのものだといえないこともないでしょう。
それから内的な要因として考えられるのは、相手に対する希
望とか条件とかにメリハリみたいなものをつけることかなと
思います。入り口の部分で選択肢を狭くしすぎると、まず物理
的に確率が思っているよりはるかに小さくなるのです。
熊本の結婚相談所としては、というより全国的に見ても、私ど
ものむつみ会では真っ先にパソコンを導入しましたが（1980年
代）今では一才使用していません。なぜかと言いますとマイナス
になる部分が多すぎるとなと痛感したからです。
まず言えるのは、表面的な相手に対する希望や条件が強調され
ことになるからです。一見便利に見えてその実はとても不便なの
がパソコンによる機械的なマッチングなのです。いや、そういう
条件が理想的に備わっている人にとっては好都合かもしれませ
ん。でもそういう人なんか、そうそういるわけがありませんし、
またいたとしても結婚相手として理想的かといえば、これはま
た全然別個の問題になります。
キーボードのボタンをピッと一押しすれば、思ったとおりの相
手がずらりと出てくるなんてちょっと夢見たいな話になります
が現実はその逆になります。先方も同じことをしなければ不公
平になりますから、お互いにピッピッとすれば、画面には該
当者なしという答えが出てくる可能性が飛躍的に高くなるとい
うことになりますが。
なんて、夢も希望もないことを言わないでと文句が出そうです
が、厳しいことを言わせて貰えば、夢の見方が違っているので
はないかと思います。
会員さんたちの人となりを熟知している私たちとしては、それ
はちょっと耐え難いことになるのです。生身の人間の本当の
値打ちなんていうものはそんなふうに機械的量れるものじゃな
いと思うのです。結婚相談所というのは生身の人間としての
男女が出会う場所である、でなければならないというのが、
熊本の結婚相談所むつみ会の五十四年にわたる揺るぎない信念
としたいというのが私たちの切ない願いなのだと考えています。