日本の結婚と結婚相談・団塊の世代

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日本の結婚と結婚相談・団塊の世代

2022.10.13
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「団塊」というのは、故堺屋太一という作家のベストセラー
「団塊の世代」からきています。読んで字のごとくそこだけ
人口が寄り集まって大きな塊になっているという意味です。
1950年を中心にしたベビーブームに生まれた人たちのこと
で、今で言えばみんな後期高齢者と言われている人たちで
す。
僕は1949年生まれですから団塊の世代のど真ん中ということ
になります。兄弟姉妹が二桁というのがざらにありました。
これくらいの人数になりますと親だってつい我が子の名前を
度忘れしたりもしますし、命名だって相当好い加減になりま
す。一郎、二郎、三郎とかその他。かわいそうなのは留男と
か、未子なんて名前をつけられた子供たちで、学校のクラスメ
ートにも必ず何人かいましたっけ。もうこれくらいで打ち止
めにしたいのに、デキちゃったというやつです。
そういう友達をオマケキャラなんて言ってよくからかいまし
た。グリコのキャラメルのオマケ付き（とてもチャチなやつ
ですけど）が人気の的だったので、そこからきたのでしょう。
このオマケキャラはちょっとからかわれたくらいで落ち込
んだりするやつはいませんでした。
なんでもなります、なってみせますという融通無碍の、悪
く言えば軽いノリのいい加減な、よく言えばたくましい性格
の持ち主が多かったような気がします。かくいう自分もどう
やらそんな仲間の一人だったような気がします。
そんな圧倒的な人数の団塊が良くも悪しくも今の時代の文化
というか気風というか、そんなものを作ってしまった気が
します。正直少しだけですが気が咎めないではありません。
「サラリーマンは気楽な稼業と来たもんだ」という”スーダラ
節”が流行ったのもこの世代です。無責任でいい加減というと
ころは確かにあるような気がします。
堅苦しいったらなかった戦前戦中の世代への反発というのも
あったでしょう。なにもかもが、前の世代、つまり親の世代
とは裏と表みたいな関係ですから、親子の断絶というのもこ
こら辺りから始まったような気がします。
中でも最も変わったのは、若い男と女の関係です。結婚もお
見合い結婚から恋愛結婚の方へ移り変わっていったのもまさ
にこの世代からでした。
そしてその移行期に結婚相談所という新しいビジネスのジャン
ルが広がってきたわけです。
むつみ会結婚相談所ができたのも、団塊の世代が結婚適齢期
に差し掛かろうかなというときでした。今からおよそ半世紀
前の昔話になりますが、僕がちょうど大学を卒業しようかな
といった頃です。
恋愛結婚が理想じゃあるけど思うに任せないし、だからと言
って昔ながらの親掛りの堅苦しいお見合いはまっぴらごめん
という人のニーズに合ったのだと思います。
お見合い結婚という要素が半分入った恋愛結婚、またはその
逆で恋愛結婚のスタート地点としてのお見合いといったとこ
ろでしょうか。
職場恋愛から結婚結婚というケースが多かったのもこの頃
でした。もっとも男女雇用機会均等法ができるまでは、一流
大学を卒業した女性でもなかなか正社員にはなれず、臨時採用
というのが多かったので、職場は女性の婚活の場にもなってい
たのでした。
ですからめでたく結婚が決まったら寿退社といって、円満退職
か馘首かは知りませんが、キャリアを諦めて家庭に収まるケー
スがほとんどでした。まだそういう男性優位の風潮が色濃く
残っていたのです。
結婚後は夫は外で働き、妻は家庭の中で主婦業に専念すると
いう分業結婚生活が世の中の常識だったのです。