熊本の結婚相談所むつみ会のブログ

名もなく貧しく美しき結婚①

文化人類学はフィールドワークという経験的手法を用い
ます。つまり、研究対象の現地の人々と数ヶ月衣食住を
共にします。でなければ肝心なことは何もわからないか
らです。
机の前の研究はそれをベースに、大前提にしてしか行わ
れません。
そうやってわかってきたのは、私たちが今頑なに幸せだ
と思い込んでいるものが必ずしもそうではなかったという
驚くべき事実でした。
いやそれどころか私たちの先入観をひっくりかえすような
現実だったのです。
そんな研究者たちが好んで行くのが、最貧国とか未開地と
か言われている地帯です。都市化されたところとか、経済
先進国などは要するに似たり寄ったりだからです。
彼らが最貧国と言われるところに出かけて帰国して最初
に感じるのが、日本の子どもたちの沈んだ暗い表情らしい
のです。そして、恵まれてないはずの国の子どもたちには
あふれるような笑顔がありました。
あるはずのところにないものが、ないはずのないところに
はあったのです。学者たちは首をかしげました、これはな
んだかオカシイぞと、、、。
私たち(昭和24年生まれ)が小さい頃には、ゲームとか
レジャーランドどころかテレビもありませんでした。お仕
着せのお金を使って遊ぶ娯楽は皆無でした。その代わりに
身の回りの物がなんでも遊び道具になりました。
冬の暖房といえば、小さな火鉢があればいい方で、窓の隙
間から冷たい風が容赦なく入ってきました。もちろん夏に
なってもクーラーなんかありません。
でもそんなことより三度の食事が心配でした。お米の値段
が高かったので、お芋とか麦や粟で精一杯量を増やして空
腹を満たすような毎日でした。一番のご馳走は(肉の入っ
てない)ライスカレーと卵焼きでした。とにもかくにもお
腹がいっぱいになりさえすれば満足だったのです。
そうこうするうちにアメリカの映画なんかが見られるよう
になると、生活レベルの差に暗然となりました。バカでか
い冷蔵庫の中の卵のパックとか大きなミルク瓶。ぎゅうぎ
ゅう詰めの食材。食卓のお皿の上には分厚い牛肉のステー
キにフルーツの山盛り。
そんな時焼け付くような思いで思ったものです。早くあんな
豊かな暮らしができるようになりたい。大きなお家に住んで、
車でショッピングに出かけるような暮らしをしたい。
豊かになりさえすれば、そこにこんな夢のような幸福な生活
が待っているに違いない。
そんな願望が、戦後の奇跡と言われた高度経済成長時代を支
えたのは間違いありません。
豊かになりさえすれば、豊かになりさえすれば、、、どんな
ことでも叶えられる、そう本気で信じていたのです。
でも現実にそうなった時待ち受けていたのは何だったので
しょう?どこか虚ろな満たされない心でした。
大人たちは何かしらイライラとして、ないはずの生活の不安
に苛まれ、そして子どもたちの顔からは弾けるような笑顔が
失われました。
そうやってある人たちは気づき始めました。豊かになりさえ
すれば、幸せが待っているわけじゃないことを。
貧しさの中に何らかの幸せを見いだせないなら、多分豊かに
なってもその恩恵を享受できないかもしれないということを。
人間にとって真の幸せとは何かをもう一度考え直さなければ
ならないのだということを。

エマヌエル・スウェーデンボルグ(1688〜1772、スウェーデ
ンの天才的科学者、哲学者)という人は、信じられないよう
な話ですが、50歳くらいからあの世とこの世を行ったり来た
りしたことを克明に記録したことで有名です。
他の人なら眉唾モノと思うところですが、なにせ当時として
は世界一有名な科学者だったので、信ぴょう性を持ったもの
として多くの人たちに読まれてきました。
真理はそれに耳を傾ける人に受け入れられば十分だ、簡素
で静謐な肯定があれば十分なのだと後書きしています。
そんなスエーデンボルグ氏が断言するには、
「生命とは愛であり、愛なくして喜びはなく、また、愛な
くして生命の存続はない」
そして中でも絶妙ともいえる愛の形は”結婚”である。
彼の前に示された結婚における愛の表象は、
「空色を帯びた多様な虹と金色の驟雨」だったらしい。
夫婦は一心同体などというが、親子の間でもこんなことは
いわない。一心同体でなければ元がアカの他人同士が、
とても偕老同穴とはいかない。
(同じお墓になんかヤダよというのは、同じ穴のムジナ
というのかなあ)。
義父母(妻の父母)なんか見ていてつくづく思ったのは、
自分がいて相手がいるって話じゃない。相手がいなくなる
と自分がいなくなり、相手が苦しんでいると自分も苦しむ。
そんな主客が一つとなった形。たまに喧嘩なんかしてても
ね。
僕の実父が息を引き取る直前、母は一言「ごめんね」って。
父は「ノーノー」って、死ぬ前に初めて英語を使いました。
僕たち子供にもわからない、長年連れ添った、苦楽を共
にした間だけに通じる符合、最期の声無きラブレター。
そんな夫婦がいて初めて、それにふさわしい子孫が後に続
く。小細工はきかない。僕はそれが結婚なのだと思います。

                                           (続く)

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