俗に「必要だ」と思われているものは概ね必要ではありま
せん。自分の七十有余年の経験からそういえます。
なぜなら「必要だ」と思われているものはたいていの場合、
人為的に作り出されるもので、自然に生み出されるもので
はないからです。
ヒトにとって、ヒトが生きていく上で、ヒトが幸せになる
ために、本当に必要なものは何であるか、、、そんなこと
を少しでも考えれば気がつくと思うのですが、いつも「必
要だ」というものに追い回されてそんな気持ちのゆとりさ
えなくなっているような気がします。
結婚難ということがいわれる一方で、では運良く結婚でき
たひとたちが、生きることに充実感を覚え、幸せになった
かというと、これまた首を捻りたくなるのです。
現に年々上昇する一方の離婚率という数字がそれを如実に
物語っているような気がします。
つまりは、、、人為的に作り出されて、自然に生み出され
たものではない、「必要だ」と思われている、”不必要なも
の”に毎日を振り回されているのが、現代人である私たちの
宿命のようなものなのかもしれません。
もし本当に必要なものをみんなが知っていれば、結婚難も
なければ、離婚の増大もなかったと思われます。
むろん問題は結婚だけにはとどまりません。それ以前に職
業の選び方、進学のあり方、といろいろあります。生活全
般の問題と言ってもいいでしょう。
世の中が複雑怪奇になって収拾がつかなくなると、誰かが
様々なデッチ上げをし、幻想を編み出して、単純化を図ろ
うとするのでしょうか?そんなことをするくらいなら最初
から単純な世の中そのものを拵えればいいと思うのですが、
きっとそれではなぜか困るひとがいて、そのうちに幻想に振
り回されていた人たちが今度は主役のようになって幻想を
振り回し始めるのでしょう。
もちろん幻想はどこまで行っても幻想でしかありませんか
ら、いつかは目覚めます。できるだけ早く目覚めることを祈
るばかりですが、周りを眺めていると、どうやら目覚めな
いままに歳をとり、なす術もなくなくなっていく方が多い
ように見うけられます。
亡霊が亡霊になるようなものですから、まあ、隣の庭に引
っ越すようなものでしょう。
ブラック企業なんて言ってますが、まあ、昔から企業と
いうのは五十歩百歩といったところで、ブラックまでい
かなくてもグレー系か白黒ブチかのどっちか。
大体真っ白けじゃ会社なんかやっていけないだろうし。
営業部なんかどこも問答無用が罷り通るような、似たり寄
ったりで、体育系向きなのでしょうか。
工場のライン勤務なんかも、究極の単純作業で、頭を使わ
ないぶん楽といえば楽だけど、どうもそんな問題じゃなさ
そうです。ベルトコンベアーに毎日追い回されているオレ
は一体何者なんだ?という問題。
チャップリンのモダーンタイムズの擬似世界。人間不在。い
ずれにしても、無限の可能性と夢の塊のような若い人たちが、
ベルトコンベヤーに追い回されるだけならまだしも、その
ベルトコンベヤーに自ら乗っかることをもって「人生設計」
と思い込んでるのが何よりの問題のような気がします。
それは工員でも営業でも医者でも、公務員でも同じことで、
箱庭みたいな空間に自分を、親も教師も共犯で、閉じ込め
ること以外に発想が向かない。
高層ビルの谷間に垣間見える空を宇宙と思い込むようなもの
かもしれません。
会社はある。あなたが勤めていても、辞めたり辞めかせら
れしても。でもどちらにしてもそこにあなたはいない。
あなたはあなた、会社は会社と、すっきりと割り切ることが
できるならいいのだが、そのうちに何が何だか分からなく
なる。そういう人間ばっかりになるとどうなるかというと、
今の世の中になる。どんどん尻すぼみになって逃げ場がないシ
ャバになってしまうような気がします。
そして世の中が激しく変わると、いたたまれなくなる。世の
中が変わっただけで、そんなことあなたにはなんの関係もな
いのに、、、。
、
『ちょっと今から仕事やめてくる』
(北川恵海さんの九年前のデビュー作から、後映画化)の中
身をちょっと覗いてみますと。。。。
「サラリーマンに憧れなどなかった。だが、熱を上げるよう
なやりたいこともなく、いつの間にか周りと同じように、就
職活動に勤しんでいた。
(中略)
確固たる自信など何ひとつないくせに、プライドだけは山よ
りも高い。自分よりレベルが低いと思っていた奴らが一流と
呼ばれる企業の内定をもらった時は、酷く嫉妬した。」
そして入社した大手印刷会社の営業部の日々は、、、
月曜日の朝は、死にたくなる。
火曜日の朝は、何も考えたくない。
水曜日の朝は、一番しんどい。
木曜日の朝は、少し楽になる。
金曜日の朝は、少し嬉しい。
土曜日の朝は、一番幸せ。
日曜日の朝は、少し幸せ。でも、明日を思うと一転、憂鬱。
以下毎日その繰り返し。
中身のないプライドなんか、情け容赦もない現実のど真ん中
に投げ込まれるや、あっという間にズタズタに引き裂かれる。
底なし沼のような自信喪失。それでもまだ紙切れのようなプ
ライドだけは息をしている。
自分の父親も会社をリストラされてから、田舎に引きこもっ
て何の展望もない?余生を送っている。
そんな父親や母親を軽蔑して、実家に寄り付こうともしない
青年。社会的ステータスだけが全てで他には何もない。そん
な父親や母親を軽蔑して、実家に寄り付こうともしない青年。
社会的ステータスだけが全てで他には何もない。
そんな毎日の中で疲れ切って自殺しようとした彼を救った見
知らぬ青年との出会いが心を解きほぐしてゆく。
同い年のメチャ明るいその青年は南太平洋に浮かぶバツアヌ
という小さな島で親のない子供達のための学校のボランテイ
アをしていた。
その島はとても貧しいが、みんな弾けるような笑顔を絶やさ
ず、足の引っ張り合いどころか、老いも若きも助け合い、思
いやりに溢れた日々を送っている。
そんな想像も及ばない世界が、海を越えるとあるんだよ、
ということを伝えたかったのだ。天使のような子供達から
遣わされた青年がそこにはいた。
やがて田舎の両親のもとに帰り、深い親の愛情を感じ取った
青年はいうのだ。
「ちょっと今から仕事辞めてくる。待っててね」
辞表を受け取った部長は怒り狂ったように怒鳴る。
「お前みたいな役立たずなんかどこも雇ってくれるもんか。
今時再就職なんてお前が考えてるほど簡単じゃねえぞ」。
青年は部長と職場の同僚たちに、初めて晴れ晴れとした顔を
向けて話すのだ。
「簡単じゃなくてもいい。むしろ簡単じゃいけないんです。
僕は、この会社を簡単に選びすぎた。時間をかけるのが怖
くて、内定もらえりゃどこでもいいなんて、仕事なんてそん
な気持ちで決めるもんじゃなかった。次は本当にやりたいこ
とを見つけますよ。時間がかかったっていい、ステータス
なんてなくたっていい。たとえ無職になったって、最後に自
分の人生、後悔しないような道を見つけてみせますよ。自分
は世界を変えることはできないけれど、たった一つ、自分の
人生だけは変えることができる」。
希望はいつだってどこにだってあります、見えないだけ、見よ
うとしないだけ。ただそれだけの話なのだ。皆さんも多分身
につまされるお話かなと思いますが、いかかでしょうか?
熊本の結婚相談所むつみ会をスタートして、親子二代で積み
上げてきた歳月の中で私たちがなによりも学んできたものは
結局はそういうことでした。素敵な結婚のあり方、家庭のあ
り方を、千組以上のカップルの中の一握りの人たちから、そ
のことを教えてもらったような気がします。
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