「辛いのは生きてる証拠よ。そう何度も励まされた私も二人
の孫のバアバ。
でも三年前太陽のような曾孫の笑顔で元気になったあなたは
いない。辛いよ母さん」
・・・（妻のポエム）
人っていうのはどこまでも幸せを求めて生きていくものなの
でしょうが、残念ながらそうは問屋がおろしてはくれないの
が実際の人生のようです。
そばにいつも大好きな人がいるのは、この世で最もハッピー
なことなのでしょうが、だからこそ返す刀で斬られると痛さ
が染み渡ります。
この世にありとあらゆるものはいつも光と影、夢と失望、
愛と憎、幸せと不幸せが表裏一体になっているような気が
します。
結婚だってそうだと思います。なんだか水を差すような話に
なりますが、素敵な妻や夫、子どもや孫に恵まれれば恵まれ
るほど、それを喪失するかもしれない可能性に私たちは人知
れずおののきます。
死別というのは否応なくやってきますし、人間である以上逃
れられない運命のようなものですが、そうでなくても思いも
かけない災いがゲリラ雨のように頭上に降りかかってくるこ
とだってあります。
むかし、ある親しいミセスTさんが遊びにきてくれまし
た。よもやま話をしているところに、女性のむつみ会結婚相
談所の会員のMさんがおいでになり雑談になりました。
大いに会話が弾んだのはよかったのですが、そのうち話題が
結婚というテーマに移っていきました。
その女性会員Mさんが、結婚生活の大先輩である”ミセスT”に
アドバイスを求めたのでした（よせばいいのに）。
いや、その返事たるや心配した通り、まさにけんもほろろも
いいところでした。
「あなたね、言っとくけど、やめたほうがいいわよ、絶対に
結婚なんて」
うわっ、始まったこの人のオハコが、と思いましたが、もう
後の祭りです。延々と続きます、自分が結婚なんてものをした
ばっかりにどんなに惨めで辛い人生を送らなければならなか
ったか。
それが生々しい実体験が裏付けになっているので、まあ、何
度聞いても実に悔しいくらいに説得力に溢れているのです。
オトコなんてね、無責任で、浮気性で、生活力ゼロで、思いや
りがなくて、最初はそりゃ調子いいったらないけどね、一時の
気の迷いでするもんじゃないわよ。しまった、と思っても、
子どもでもできたらそうたやすく後戻りなんかできないしね。
できるもんなら、あなたみたいな独身時代に戻りたいわ。
、、、、、云々云々。
Mさんより、れっきとした男子の一人である私の方がい
たたまれません。なんせ身に覚えがなきにしもあらずなのです
から。それにしてもよくこんなに機関銃のように次から次へと
べらべらべらとといつもながら感心します。
やがて、ハッと気がついたようにおっしゃいました。
「あらっ、そういやここって結婚相談所だったっけ、ヤダ！」
「ヤダ！じゃないですよ、見てくださいよMさんがどんな顔し
ていいか困ってらっしゃいますよ。もうジョークよ、くらいじ
ゃすみませんしね、、、」
「そういじめないで、ウッカリしてたんだから」
「いや、僕は一向に構いませんけど、いつものことだし、まあ
内輪のことは知らないじゃないし。でもよく考えてみたら、
あなたたちご夫婦は僕たち夫婦の媒酌人でしたよね。あの披露
宴でのスピーチがそのウッカリじゃなくてよかったですよ」
「あらっ、そうなんですか」
「ええ、そうなんです、まあ、幸いに無難なお話でしたけどね、
今にして思えば、あれはとても白々しかった気がします。幸運
に今日は妻が留守していますけど、もしご臨席だったら、どん
なだったか。ひょっとすると、、、手を叩いて喜んだりして、、、」
「いえいえ、あなたたち夫婦は違うわよ。そんなこと夢にも思
わないわ、いやホントに」。
「いやいや、きっとそうだと思います、大なり小なり、要する
に程度の問題でしょう。自分でも自覚してることですしね。
毎日顔を突き合わせているわけですからそうそう綺麗事で済ま
せるわけにはいきません。お互いにですけど。でも第三者の立
場で見るとご主人は一人の男性として魅力的なところがいっぱ
いあります」
「見栄っ張りのところがあるからねえ。でも結婚したら外面よ
り内面だわねえ。私の方だってそりゃ、先方からすると嫌なと
ころがあると思うわよ」
「まあ、そうやって悪口言い合ってる間が花でしょう、何にも
言わなくなった時が怖いですね。そばにいるだけでおぞ気が走
るとかになったらサイアクだけど。うちの親父とお袋なんか
そりゃもうよると触ると愚痴ばっかりで、でも親父が亡くなる
時には、お袋は一言だけぼそっと言いました、ごめんねって。
あれは何を謝ったんだろうと思いました。親父はなぜかその時
だけ英語で答えました、ノーノーって。それがどうやら最期の
言葉でした」
それからもミセスTは同じ調子で、我が家に来るたびに旦那の
悪口の言いたい放題でしたが、あれは多分彼女のガス抜きだっ
たのでしょう。もっともせっかく結婚相談所に結婚の相談にい
らっしゃった若い人たちの前ではできる限り控えてもらいたい
と思いますけど、、、。
義母は妻が書いているように、確かに「辛いのは生きてる証拠
よ」が口癖でした。喜怒哀楽が全然ない能面の様な人生なんて
死んでるのと同じです。楽しいことがあるから辛いことだって
あるのだと思います。結婚生活っていうのはそのことを骨身に
染みるように教えてくれるのだと思います。
別の言葉で言えば”人間らしさ”みたいなものを問わず語らずに
伝えてくれるものなのだと思います。こんなこと学校では決し
て教えてくれない課外授業の様なものなのでしょう。
熊本で婚活なら結婚相談所むつみ会へ！
熊本で54年、千数百組の夫婦が生まれました。
むつみ会では、お客様一人ひとりに最高のお相手を見つけて頂けるよう
相談員歴20年以上のベテラン相談員がゆっくりしっかり相談にのります。
ぜひお気軽にご連絡ください！
住所：熊本市東区新生1丁目28-2
定休日：月曜日
営業時間：12：00〜20：00（メールでのお問い合わせは24時間受け付けております）
電話でのお問い合わせはコチラ！
TEL.096-365-3778
（ご本人様、代理の方でも、まずはお気軽に電話でご相談下さい！
いいね！
コメントする
