熊本の結婚、、黄金の日々（続）

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熊本の結婚、、黄金の日々（続）

2022.12.15
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うまくいくかいかないか、なんでもまず試してみてからで遅く
はないような気もするのです。結婚生活のスタイルを一つに決
めつけてしまわなくても良いと思うのです。
失敗したら失敗した時の話でしかありません。結婚そのもの
だって、結婚する前からあれこれと考えすぎたら、結局は目
の前の幸せをむざむざと逃してしまうことになりはしないで
しょうか。結婚だけでなく、失敗は人生につきものですし、
失敗から学ぶものだって少なくないと思うのです。
結婚（婚姻）とはなにか？ということですが、民法の内容を
簡潔にいえば、
「婚姻をした男性と女性が一緒に生活をして、お互いに力を
合わせ助け合う」ということになります。
いいかえれますと、それ以外のことは任意、各々お好きなよ
うにということなのです。
私と妻は三世代で賑やかに暮らすことを選んだのであり、そ
れは誰かに強制されたわけではなくて、自由意志でそうした
に過ぎません。そしてその選択を後悔するどころか、いろん
な意味合いでよかったなと感じています。
核家族が自由でいいと思っている人が一般的なのでしょうが、
三世代だろうが四世代だろうが、お互いのものの考えかたや
生活スタイルについての自由を尊重しているかぎりそんなこ
とは思い過ごしにすぎないような気もします。
それどころか、私達から見ますと周りの（大半がそうなので
すが）核家族のファミリーの方がさぞ不自由なことが多いん
じゃないかな感じられるのです。
だって子育てって大変ですからねえ。共稼ぎだとゼロ歳児か
ら保育園に預けなければならないし、その送迎だけでも大変
ですし、子どもの立場に立ってみればいかがなものでしょう。
僕がその立場であったら、学校や保育園から帰った時に我が
家には人の気がなくて、ドアの鍵がかかっていてというのは
さぞ寂しいだろうなと思います。
その点我が家は今まではいいおっさんになった息子たちが子
どもの頃いつでも玄関の扉は開けっぱなし（どうもそっちの
方がドロボーさんは遠慮してくれるようです）で、他の子ども
たちに羨ましがられていました。
私の義父はかって法務省の保護観察の仕事に携わっていて、合
間に非行青少年の研究をしていました。彼彼女らの追跡調査
の結果、非行化の原因が明らかになってきました。それは非
行青少年の八割が鍵っ子だったという事実です。だからと言っ
て共稼ぎ若夫婦の鍵っ子という環境と非行化の間に因果関係
があるとも言い切れないでしょうが、納得したくなります。
結婚をすれば当然のように子どもは欲しいということになり
ます。そうやって子どもができれば、家族の輪が広がり、新
婚時代とは異なった状況も生まれてきます。
家族の雰囲気が育ち盛りの子どもに与える影響は予想をはる
かに超えるものだと思っていいでしょう。塾通いをさせて底
々に学校の勉強ができればいいというようなことではないと
思います。そういう点では私どもの子は恵まれていたのでは
ないかと思われます。のびのびと育ちましたし、いろんな人
への思いやりが細やかな大人になったような気がします。
そういう気質というものはどうも親から子へ、子から孫へと
受け継がれていくようです。
もし私たち夫婦が結婚して二人だけの暮らしにこだわってい
たならば、そんな大人になったかというとあまり自信があり
ません。
二世代だけの家庭というのはどうしても閉鎖的な空間になっ
てしまい、人間関係が偏ってきますし、何か問題が起きた時
に相談できる人も頼りになる人もいません。
そういうことが子供の成長にどういう影響を及ぼすのかとい
うことをどうしても考えてしまいます。
結婚相談所の会員さんたちともそんなことをよく話題にしま
すが、そんなことが話題になること自体が新鮮に聴こえるよ
うです。そういう結婚生活もありだという発想がハナからな
かったのでしょう。
今私たち夫婦は次男夫婦（長男は福島在住ですし）と二人の
孫と一緒に暮らしています。ご近所や知り合いの老夫婦には
羨ましがられていますが、もし私たち夫婦自体が結婚した後
夫婦と子どもだけの結婚生活にこだわっていなら、こんな風
に自然な感じで三世代が一緒に暮らすような形にはならなか
っただろうと思います。
抵抗感がなかったからまるで当たり前のように現在の家族の
あり方が生まれたのだと思います。
おかげで孫たちも友人がびっくりするくらいできました。家
の中が賑やかなのが大好きみたいなのです。それに友達の好
き嫌いがあまり無い様子で、大人になった時それはきっと目
に見えない大きな財産になるのではと楽しみにしています。
結婚生活に夢を抱くのは当然ですが、その夢の形を自分の
小さな枠の中に閉じ込めてしまうと、思わぬことが起きた
時に柔軟に対応することができないような気はします。