「愛ってね、言葉や形じゃないのよ。ある一つの状態なの。
発散する力のあり方なの。求める力じゃなくて、与える方
の力を全員が発散しないとダメなの。でないと家の中のム
ードが飢えた狼の巣みたいになっちゃうの。
家はね、実際には私が壊したっていうことになってるけど、
それはきっかけにすぎなくて、私が単独でやったことじゃ
なくて、前から始まっていたのよ。家中の人が求めるばか
りになってね、、、。」
(アムリタ、吉本ばなな)
人ってのは(特に耐え難いような)不運とか不幸とか災難
とかに見舞われて、身も心も苛まれているとき、どういう
行為に出るものなのでしょうか?
まあ、大抵の場合同情とか理解とか愛を求めます。僕もそ
うでしたし、死んだ母もそうでしたし、周囲のほとんどの
人たちもそうでしたね。なんかまるでそうしなければいけ
ないようにです。そうやって余計に傷ついてゆくことが多
いような気がします。
アカの他人にそれをむけても仕方ないですから、まず矛先
は家族に向けられます。そうやってまず家族が崩壊の危機
にさらされます。
とっても悲しいことですが、もっとも大切にしなければい
けないものが真っ先に標的になるわけです。
離婚が急増しているのはそういうパターンにはまったケース
が多いような気がしますね。
恋愛は与える方の力から始まる場合が多いですが、心の病
のようになると逆になります。
”愛は限りなく奪う。”(有島武郎)
そうやって思わぬ破綻が訪れた時、
捨てられた方は、自分を愛してくれなくなった人間を一人
失ったにすぎませんが、捨てた方は自分を愛してくれてい
る人間を失ったことになる。どっちがどっちという話にな
りますが、妥協すれば済むような話じゃありません。
もうそうなるとバランスの問題じゃなくなるわけです。
ありふれた話になってきますが、世の中全体にも怖いほど
当てはまります。
「世の中ってね、言葉や形じゃないのよ。ある一つの状態な
の。発散する力のあり方なの。求める力じゃなくて、与え
る方の力を全員が発散しないとダメなの。でないと世の中
のムードが飢えた狼の巣みたいになっちゃうの。」
自分本位とか自己チューとかはエゴイズムっていいますが、
これは確かに若い時には行動の原動力にはなります。です
からエゴイズムの強い人ほど成長する。とても皮肉なお話
になりますが、どうも事実のような気がします。
だからどんなに綺麗事を並べ立ててみても、もっと強烈な
世の中の黒いパワーが出てきて、ぶっ壊してしまうという
ことが日常茶飯事に起きます。
そんな世の中を作った張本人は僕たち団塊の世代(産めや
殖やに生まれた世代のこと)かもしれません。
まあ、僕とか他にも口の悪い奴なんかゴキブリ世代なんて言
っています。
人口過密で、切磋琢磨ってより、生存競争が盛んですから
自然と悪知恵にひいでてきます。
またつぶしもきくから、サラリーマンにはうってつけ。それ
で経済成長をデッっち上げてきってわけです。
養老孟さんという人が申しますには、ゴキブリが嫌われる
のはなぜかといえば、行動パターンが読めないからだと。
いやあ、僕なんかにいかにも耳の痛い話ですねえ。
悪い奴ほどよく眠るって言いますが、僕にいわせると、、
悪い奴ほど知恵が働く(悪知恵って言いますけど)ってこと
になります。そういう奴にはお人好しはとても敵いっこない。
そういう潰しのきくゴキビリタイプに対して、一途な人とい
うのがあります。とっても純粋なタイプとでもいうのでし
ょうか。でも、これも僕にいわせると怖い。純粋だから何を
しても許されるという怖さがあります。
一途というのは一本道ということですから、他のものが一切
合切見えなくなり聞こえなくなり、選択肢が一つっきりにな
ってしまう。だから暴走して、時に周りの人も巻き添えにし
てしまう。
日本の歴史でも、世界の歴史でも、そういう立身出世主義の
ゴキブリタイプと純粋で一途なタイプがスクラムを組んで変
な風に時代を変えたりします。
こいつが以外と相性が良かったりして、分からないもんです。
こういうのを難しい言葉で言うと部分最適なんていったりし
ます。反対語は全体最適。
部分、、、は物事のホンの一部しか見えてないのに、何もか
もが見えている気分になることで、全体、、、はそういう人
をたしなめるような心の余裕がある人。
どうも世知辛い世の中ではみんながいろんな形でビョーキに
かかりそう。中でも「愛」っていうのは諸刃の剣のようなも
ので、奪う力になるのと与える力になるのとでは裏と表、光
と闇ほど違ってくるからシンドイです。
「病は気から」・・・英語で言うと、
“Fight with one`s own shadow.”
直訳では、あんたは自分の影と喧嘩してる。
これにはちゃんと病理の根拠があるらしいです。
私達の身体を守ってくれる免疫細胞に「ナチュラルキラー細
胞(NK細胞)」というものがあって、ある調査では「精神的
に安定している人」と「不安定な人」では、NK細胞の活性が
倍になることが解っています。
逆に不安やストレスが私達の免疫力を低下させる。騒ぎすぎ
るとこのナントカキラー細胞が僕たちに襲いかかるんですね。
ゴタゴタした街中に住んで、時間から時間に追われる暮らしを
してるとそうなるんでしょうね。
- ホーム
- 熊本の結婚相談所むつみ会|ブログ一覧
- 未分類
- 愛について