いい加減とか、乱暴な、とか思われるかもしれませんが、そ
っちの方が、新家庭に波風が立ったとしても、すぐサヨナラ
とはならない気もします。
だって、考えてもみてください、しあわせもふしあわせも、
望む、望まないにかかわらず勝手にあちらのほうからやって
くるものですから、こんなものだと割り切る方が、結局は
長続きするのでしょう。
今はオール・ザ・恋愛結婚の時代ですが、対比していわれ
るお見合い結婚は形の上だけの呼び方なのだと思います。
お見合い結婚の本来の意味は”家婚”、つまり家という共同体
が個より優先していた時代の話でしょうね。
ぼくの母は写真だけを頼りに、特務機関員だった父の勤務
先である上海へ単身お嫁に行きました。
恋愛感情に無縁の朴念仁というのではないでしょうが、恋愛
はあくまで恋愛でしかなく、イコール結婚に結びつくわけで
はなかったということでしょう。
僕の母の母、つまり祖母は、佐賀県の呼子という小さな町で
ちょっとした有名人になりました。なぜ有名人になったかと
いうと、明治時代のそれも鄙びた町ではありえないような大
恋愛の末に祖父と結婚したからだそうです。
母はよくそのことを自慢気に?話していました。二人とも残念
ながら早逝しましたけれど、あの世でも仲良く暮らしている
のかもしれません。ひょっとすると永遠にうら若い姿のまん
まで、、、、。
当時はおお見合いが世間の常識で、恋愛結婚は非常識な出来
事だったので、下手すると、村八分にあったりという事もな
きにしもあらずでした。
お見合いといっても、あくまで結婚することを大前提にした、
顔合わせのようなもので、美男美女と出会えるかどうかなんて、
おみくじに当たるようものでした。
器量の悪い姉のお見合いに器量のいい妹を身代わりにしてと
いうことだってありました。亭主になった男性も男性で、ナ
ンカおかしいなと頭をひねりつつ十年以上暮らしてようやく
真相がバレましたが、もうそうなると笑い話ですませるしか
手はありません。今だったらまあ、詐欺といえば、詐欺みた
いな話ですけど。
むつみ会結婚相談室がスタートしてまもなくは、ちょうど
親の世代との結婚観とのすれ違いがあって、恋愛志向になり
きらない頃でした。
どっちがいいかなんて一口には言えませんが、人によりけり
と言ったところでしょう。
ある日のことです、会員のFさんがつくづくとつぶやかれま
した。
「結婚って難しいモンですね。」
(相談員)由美子
「難しいと思えばそうだし、そうでないと思えばそうでない
なんて答えになってませんね(笑)。でも私たちの経験から
いえば、決まる時はそれこそ嘘みたいに決まるもんなんです
よ。」
福井さん
「僕自身34歳の今まで結婚したくてもできないし、そんな
やつがまわりにいっぱいいます」。
由美子
「結婚でなく、恋愛をしようとしているからではないですか?」
Fさん
「でも好きにならなければ、結婚しようという気にはなれ
ませんしねえ」。
由美子
「ええ、そうですね。ただどうでしょう、好きになればいい
んじゃないですか。結婚まで行っても。そりゃ恋愛結婚とは
いえないかもしれませんけど、それでいいというか、ひょっ
とするとそっちのほうがいいのかもしれません」。
Fさん
「”好き”と恋愛感情は違うということですか?」
由美子
「ええ、違うと思います。好きと恋愛がイコールになればそれ
が理想だと思いますが、どちらかを選ぶとなれば、好きのほう
がいいように思います」。
(続く)
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