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「なんでわたし、ニンゲンなんかに生まれたんだろう?」
ある日、小学2年生の妹がふとつぶやいた言葉――
「なんでわたし、ニンゲンなんかに生まれたんだろう?」
大人顔負けのこの一言に、家族みんながドキリ。
笑って返したけれど、実は75歳になるおじいちゃんも、同じことを思う瞬間があるそうです。
「私が人間に生まれてきた意味ってなんだろう?」
それはきっと、誰もが一度は胸の中で問いかけたことのある、根源的な疑問です。
人間らしく生きるって、どういうこと?
私たちは時に、「人間らしさ」を失ってしまうことがあります。
たとえば、誰かと比べすぎたり、やりたくないことに追われすぎたり。
言葉を持ったことで、逆に心を隠す術も覚えてしまいました。
本音と建前、愛情と駆け引き。
現代社会には“うまくやること”が求められ、自然に人を好きになることすら、計算に変わってしまうこともあるのです。
でも、本来人と人とが惹かれ合うのは、もっと根っこから湧き上がる**「感性」や「生きる力」**によるもの。
これは理屈や条件ではなく、もっと古い、言葉以前の「感じる脳」からくるものです。
言葉ではない「本音」のつながりを求めて
現代は情報も手段も豊かになった一方で、本音のつながりは希薄になりました。
SNSでは簡単につながれるけれど、心から誰かを必要とする感覚を忘れてしまうこともあります。
本当はみんな、“誰かと一緒に生きていきたい”という素朴な願いを抱えているはずなのに、
結婚すら「損か得か」「タイミングは?」といった損益計算の一部になってしまったら――
それこそ、「なんでニンゲンに生まれたんだろう?」という問いに、真っ直ぐ答えられなくなるのかもしれません。
結婚は「自然にできた細道」から始まる
島崎藤村の小説『初恋』には、「おのずからなる細道」という言葉が出てきます。
人が踏み固めた道ではなく、自然にできあがった、誰にも強制されない小道。
結婚も恋愛も、そんな細道のように、「出会ってしまった」ことから始まるのが理想です。
私たち結婚相談所の役割は、その細道を見つけるお手伝いをすることだと考えています。
大きな通りで競い合うよりも、自分だけの道を歩むように、お相手との“自然な出会い”を育てていくことを大切にしています。
結婚相談所が増えても、未婚率は下がらない理由
「結婚相談所がこれだけ増えているのに、なぜ結婚しない人は減らないのか?」
それは、結婚が“条件のマッチング”だけではうまくいかないからです。
本当に必要なのは、「この人と一緒に生きたい」と思える“直感的な安心感”や“やさしさの共有”。
だからこそ、私たちはただデータや条件だけではなく、感性や相性を大切にしたご紹介を心がけています。
最後に:人と生きる意味を、もう一度思い出してみませんか?
子どもがふと放った「なんでニンゲンに生まれたんだろう?」という言葉は、
大人たちにも深く突き刺さる問いです。
でもその問いに、こう答える日が来たら素敵です。
「あなたに出会うためだったんだ」
誰かとつながること。
誰かと心を分かち合うこと。
そして、誰かと一緒に明日を歩いていくこと。
それこそが、私たちが“人間らしく生きる”ということなのかもしれません。