目次
心と脳、そして教育への違和感
失語症の症例を起点に、言葉と心と脳の関係について日本の研究者・山鳥さんが取り組んでいます。 また、岡ノ谷さんらの別の研究では、歌が帰納と演繹のリフレインの中で進化してきたという説が提唱されています。
興味深いのは、どちらも日本人でありながら言語学者ではないという点。
山鳥さんによれば、心は脳の働きによって生まれ、「考える」のは脳ではなく心だと言います。
この視点からすると、明治時代から続く日本の教育は少し心得違いをしているのかもしれません。 子どもは勝手に育ち、大人はそれに寄り添い、力を貸すしかないのです。
頭で考える人、心で感じる人
プエブロ・インディアンの言葉にこんなものがあります。
頭が悪い奴は理屈で考え、頭がいい奴は心で考える。
白人は理屈で考え、インディアンは心で考える──それを真似た日本の教育が、どこかちぐはぐになっているのも納得がいきます。
心とは、喜怒哀楽、感覚、つまり“情動”です。人間の行動は理性より情動によって動かされています。
脳科学でも、理屈は情動による行動に後から添えられる“後付け”であるといわれています。
ダンゴムシになる教育
脳の根源的な構造で言えば、人間はダンゴムシとそう変わらないかもしれません。
教育勅語的なお仕着せのモラルや、受験のためだけの教育は、人を“思考しない存在”にしてしまいます。
苦難や挫折を過度に恐れ、成功ばかりを追い求める価値観──それは本当に人間らしいのでしょうか?
人生はもっと歌に近いのだと思います。
喜びや悲しみを、歌い、踊り、狂い、そして静かに去っていくもの。 だからこそ、「後ろ姿に歌(言葉)がある」人が、私は好きです。 後ろ姿は、嘘をつけません。
結婚とは混声コーラスのようなもの
男性と女性の出会い、そして結婚という人生の大きな出来事も、まるで混声のコーラスのようなものだと思います。
受験やスポーツには“勝ちパターン”がありますが、恋愛や結婚、結婚生活には正解がありません。
物語に方程式がないように、結婚にも唯一の正解は存在しないのです。
熊本の結婚相談所むつみ会が学んだこと
私たち「熊本の結婚相談所むつみ会」も、60年間の中で痛感してきました。
「この人とこの人ならきっとうまくいく」と思い込んで失敗したことは、数えきれません。
亡き母がよく言っていた言葉があります。
人間って、つくづくわからないもんだよねぇ。
わかった“つもり”がどれだけ危ういものか、人様のご縁に関わる中で何度も思い知らされました。
条件よりも、“流れ”を信じる
最初に条件や希望を並べる気持ちはよくわかります。
でも、それにこだわると選択肢は狭くなります。
母親がよく言っていた言葉を、今でも思い出します。
自分も自分だけん、いい加減なところで手を打ちなっせ。
一見乱暴に聞こえますが、一理あるのです。
奇跡は「起こる」ものでもあり、「起こす」ものでもあります。
ごく普通の出会いが、後から奇跡に化けることだってあるのです。
わが家の奇跡──両親と私の結婚
私と妻の出会いも、まさにそんな奇跡でした。
もし彼女に出会っていなければ…と思うと、今でもゾッとします。
私の両親の出会いも、さらに劇的です。
写真と釣り書きだけを頼りに、海を越えて上海へ嫁いでいった母。 戦後、父の事業が失敗して生活は困窮。
それでも母は生き抜き、子を育て、家族を支え続けました。
運命をどう受けとめるか
父は真面目すぎて自分を責め、母はそのしわ寄せを一身に受けました。
でもそれが二人の人生であり、夫婦の物語でした。
そして私は、彼らの子どもとして、また自分の妻と出会い、人生を歩んでいます。
思惑どおりにいかないからこそ、人生はおもしろい
思い通りにいかないからこそ、人生は味わい深いのかもしれません。
年々、結婚しない人・できない人が増えています。
でもその背景には、“思惑どおりでなければならない”という思い込みがあるのではないでしょうか。
私たちむつみ会は、条件や理屈だけにとらわれず、「心」で向き合うご縁を大切にしています。
運命は、起こるだけでなく、あなたの行動によって「起こす」こともできるのです。
熊本の結婚相談所「むつみ会」では、
- 条件に縛られない“本当の相性”
- 人と人との温かな“縁の芽”
- 出会いからご成婚までの丁寧なサポート
を大切にしています。
あなたの“後ろ姿”に、歌がありますように。