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婦人会から生まれた縁結び
今と違って、当時の婦人会は熊本市の組織だけで2万世帯という大規模なもので、大方の市内在住の主婦が加入していました。
その中には顔の広い方もいて、妙齢の女性の結婚のお世話をされることもありました。また、茶道・華道・料理教室といった花嫁修行の場も、貴重な出会いの場となっていました。
もともとは、そうした仲人さんたちの口利きで縁談がまとまることが多かったのですが、だんだんとうまくいかなくなってきました。時代が変わり、「自分の結婚相手は自分で選びたい」という若者が増えてきたのです。
思いがけない相談の依頼
こうした背景の中、もともとは結婚相談のための団体ではなかった「むつみ会」も、方々から結婚のお世話を頼まれるようになりました。
最初は予想もしていなかったことでしたが、実際に始めてみると多くの方に感謝され、次第に「頼られる存在」へと変わっていったのです。
婚活のヒントは雑誌から
当時、日本全国を見渡しても「結婚相談所」という職業はほとんど存在しておらず、私たちも戸惑っていました。そんなとき、母が「暮しの手帖」という雑誌の記事に出会います。
それは東京の元大学教授・日高さんによる「日高パーティー」という活動の記事で、年配の独身男女を集めた懇親会がとても好評だったという内容でした。
この記事に大いに刺激を受けた母は、熊本でも同じような活動ができるのではと考えたのです。偶然が重なり、「熊本の結婚相談所」が本格的にスタートすることになりました。
ボランティアからビジネスへ
むつみ会が発行していた会報も反響が大きく、次第に「やるべきこと」が増えていきました。結婚相談所の方も盛況になってきましたが、婦人会とは違い、こちらは公益事業ではありません。収支が合わなければ続けることはできませんでした。
協賛広告も集まりましたが、それだけでは到底足りず、やむなく結婚相談所から収益を出す必要が生じました。ここでようやく「ビジネスモデル」として見直しが始まったのです。
とはいえ、経緯が経緯なので、大胆な値上げなどは難しく、最初に導入した入会金は、わずか二千円。しかも、お見合い料も成婚料も無料という、まさに奉仕のような形でした。
利用者にとってはありがたい話ですが、運営側としては四苦八苦。それでも何年も続けてこれたのが今でも不思議なくらいです。
周囲との差と、母の葛藤
やがて首都圏はもちろん、隣県の福岡にも、純然たるビジネスとしての結婚相談所が登場し始めました。私たちのような低料金では到底続けていけないとわかってはいましたが、その料金の差には改めて驚かされました。
入会金だけで3万円〜5万円以上。加えてお見合い料、成婚すれば数十万円の成婚料が必要でした。
当時、私は大学を卒業し、忙しい休日だけ手伝っていましたが、母も流石に「このままではいけない」と感じていたようです。それでも入会金を5,000円に引き上げるのがやっとでした。
この頃になると、会報に手が回らず、結婚相談所の収入だけが頼りになっていました。低料金ではギリギリの運営だったのです。
成婚率の高さと、もしもの話
思えば、あの時期は競争相手もほとんどおらず、もっと大胆なビジネス展開をしていれば、小さなビルの一つくらい建っていたかもしれません。
なにしろ、当時の成婚率は今とは比べ物にならないほど高く、月に5組〜6組もの成婚がありました。成婚料をきちんといただいていれば、経済的にも大きな成果があったはずです。
でも、それができなかったのは仕方のないことだったのでしょう。母はこの仕事を、金銭的な動機から始めたわけではなかったのです。
生きがいとしての結婚相談所
母は、たくさんの幸せなニューカップルを自らの手で送り出していくことに、何にも代えがたい喜びを感じていました。
むつみ会は、時に「よろず悩み事相談所」のような存在にもなり、人と人との交流を通じて、母は人生最後の生きがいを見つけていたのかもしれません。
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