(その)日暮らし
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”その日暮らし”といえばどうも身につまされて仕方がないか
ら、ある女流作家は”その”をとって”日暮らし”を小説の題名
にしました。
主人公は自らをボンクラ同心(町方役人)と言って憚らない、
ぎっくり腰が持病みたいな、馬面の冴えない中年男なのに、
奥方はとびっきりの別嬪さん、ってことになっています。
でもよくしたもので、本人が良い加減だと周りがほっとけな
くなるのでしょう(なんか僕にそっくり?)。まだ十三歳な
がら天才的なおつむりで、おまけにお人形さんみたいに綺麗
なお顔の甥っ子。その甥っ子の仲良しの、生きた百科事典み
たいな”おでこ”さんとか、、、その他色々。
おかげで本人はグータラのボンクラ役人でも一向に差し支え
なさそうなので、上司もすっかり慣れっこになって天下泰平
といったところですか。でもとうとう天も見放したもうたの
かどうかは知りませんが、しばらく歩くこともおぼつかなく
なりました。
そして、”わがままにも程がある”と中間の”うへえ”さん(口癖
すぐおそれいってうへえという)にブツクサ言われながら、
どうやら長年の念願だった(病人を乗せる)釣り台で寝っ
転がってお仕事をする羽目になりました。
他人から見れば自業自得、いいざまだといったところなの
でしょうが、本人にすれば、いいざまだどころか、何しろ長
年の念願だったのですからひたすら手前勝手ない感慨に耽っ
ています。
「こりゃいい気分だ、癖になりそうだな。寝っ転がって、青
空を仰いで、どこへでもブラブラと運んでいってもらえるの
だから。みんな毎日をこんなふうに過ごせたらいいのだがな
あ。だが、そうはいかねえ・・・・」
みんなが一日一日を積み上げるように日暮らしをして、おま
んまを食っていけりゃいうことがない。それは容易いことで
あるはずなのに、そうはいかねえ。
人は自分で積んだものをぶっ壊したくなる、よせばいいのに。
そしてぶっ壊したものを今度は元通りにしようと悪あがきを
する。まあ、シャバのゴタゴタなんて大抵そういったもんで、
簡単なもんもやたらややこしくなってしまう。
だから、ボンクラだって同心のような町方役人の働き場も
あるわけである。いやあ、全く仰る通り。クソ真面目だけが
取り柄のようなお役人の口からは罷り間違っても出てきよう
がないセリフではあります。
でも、世の中には僕みたいにやけにこんなセリフが腑に落ち
る人も案外にいるのでしょう。だって本がケッコー売れてる
ようですから。さて・・・・・・
単にその日その日を積み重ねていったものが人生なのだとす
るとどうなるかと言いますと、365日×74も、孫のように
365日×7とか9もたいして違わない、ってか気に病むような
ことじゃないって気分になるから不思議なもんです。
それがすなわち”その日暮らし”、、、じゃなかった”日暮らし”
のいいとなんでしょうが、または今時の人に言わせりゃ、怠
け者のショーモナイ屁理屈なんでしょう。、七十四歳の爺様と
七歳と九歳の前途洋洋たる小学生が同じ理屈な訳がない。
それはまあ、それはそれこれはこれってことでいいじゃない
ですか。
孫たちにはいつも喉から出そうになる、宿題なんかテキトー
にやっとけ。それはなんだ、その日暮らしじゃなくてきっと
日暮らしってことなんだ、、、から?たぶん、、、、。
・・・・ってなことで、結婚生活も”その日暮らし”はお嫌でし
ょうが”日暮らし”なら、なかなか味なものかなと思います。
あんまり先々のことばかり考えすぎるとしんどくなります。
人生は方程式を解くようにはいきませんから計算違いを頭に
入れとくだけで結婚生活にもゆとりが出てくるように思われ
ます。
結婚相談だってそうです。百点満点を目指すとかえってうまく
いきません。70点から80点あたりでヨシとした方がいいよ
うです。だってお互いが人間同士ですから百点満点なんてある
わけがないのです。
僕たちが小学生の頃には、その日暮らしの新婚さんが当たり
前でした。その日暮らしのご夫婦が周りにゾロゾロいますと
結婚相談なんてビジネスはいらなくなります。
今日があれば明日は必ずやってきます。明日があれば一年後が
一年後があれば十年後が必ずやってきます。それがすなわち
”日暮らし”ということなのでしょう。今日が満たされていれば
今日のような十年後があることも当たり前のように信じること
ができるでしょう。
熊本の結婚相談所むつみ会も父母が立ち上げて以来そうやって
半世紀を生き抜いてくることができました。今日一日の積み重
ねを大事にする気持ちが何事にも必要かなと思います。
明日のことばかりに気持ちがとらわれますと、どうしても今
日のことがおろそかになります。でも今日のない明日などは
ありえないので、結局は全てを失ってしまうという結末を
招きかねません。
今日を大切に思うことは、自分を、そしてあなたが出会った
人たちを大切に思うことに必ずつながってくるように思います。
熊本の結婚相談所むつみ会で良縁を得た人たちに共通する
ものもそこらあたりにあるような気がします。
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