「団塊の世代」とは？

「団塊」という言葉は、作家・堺屋太一氏のベストセラー『団塊の世代』に由来します。文字通り、その年代だけ人口が塊のように集中していることから生まれた表現です。

1950年前後のベビーブームに生まれたこの世代は、今ではすっかり「後期高齢者」と呼ばれる年代になりました。
私自身は1949年生まれ。まさに団塊の世代のど真ん中です。

兄弟姉妹が10人以上もいた時代

当時は、兄弟姉妹が10人以上という家庭も珍しくありませんでした。親でさえ子どもの名前をど忘れするようなこともあって、名前の付け方もどこかおおらかでした。

「一郎」「二郎」「三郎」などはまだいい方で、「留男」や「未子」など、今思えばなんとも切ない名づけもありました。要するに「これで打ち止めにしたいのに、またできちゃった」というお子さんたちです。

そんな友達を、私たちは冗談半分に「オマケキャラ」と呼んでからかいました。グリコのおまけ付きキャラメルからとった言葉でしたが、誰も気にする風はなく、むしろ「何でもなります！ なってみせます！」というたくましさがありました。

良く言えば柔軟で前向き、悪く言えば軽いノリ。そんな気質の中に、戦後日本の気風が詰まっていたように思います。

団塊の世代が作った新しい文化と結婚観

戦前・戦中世代の堅苦しさへの反動もあり、「スーダラ節」に象徴されるような“無責任で気楽な稼業”という感覚が流行したのもこの世代です。

親世代とはまったく違う価値観を持ち始めた団塊の世代は、親子の断絶という社会現象すら生み出しました。その中で特に大きく変化したのが、「男女の関係」──つまり結婚のあり方です。

かつて主流だったお見合い結婚から、恋愛結婚へ。
そして、その過渡期に生まれたのが「結婚相談所」という新しい選択肢でした。

結婚相談所が生まれた背景

私たち「むつみ会結婚相談所」が創業したのも、ちょうどこの過渡期の頃。団塊の世代が結婚適齢期に差し掛かるタイミングでした。

ちょうど私が大学を卒業しようかという頃の話です。
恋愛結婚を望みながらも、現実にはなかなかうまくいかず、かといって昔ながらの親主導のお見合いも敬遠したい──そんな人たちのニーズに応える形で、結婚相談所が誕生していきました。

恋愛とお見合いの“あいのこ”のような出会い方。
それが当時の結婚相談所のスタイルだったと言えるでしょう。

職場は「婚活の場」だった

当時、職場恋愛からの結婚も多く見られました。とはいえ、男女雇用機会均等法が成立する以前、一流大学を卒業した女性でも正社員として採用される機会は少なく、多くは臨時採用でした。

そのため、女性にとって「職場」は仕事をする場所であると同時に、結婚相手と出会う貴重な“婚活の場”でもあったのです。

そして結婚が決まると、「寿退社」という言葉で職場を円満に（あるいは実質的に）去っていくのが一般的でした。
キャリアを諦めて、家庭に収まるという選択肢しかない時代。
それが「当たり前」とされていたのです。

結婚は「分業」が前提だった時代

結婚後は、夫が外で働き、妻は家庭で家事・育児を担う。
こうした“分業制”の結婚生活が、昭和の常識でした。

しかし時代は移ろいます。男女の働き方も、家庭内の役割も、そして結婚の形も多様になってきました。だからこそ、現代の結婚相談所は単なる「お見合いの場」ではなく、価値観のマッチングや人生設計のサポートまで視野に入れた存在へと進化しているのです。

【まとめ】団塊の世代の経験から、いま結婚相談所にできること

かつての団塊の世代が経験した、恋愛とお見合いのはざまで揺れ動く結婚観。
それは、現代にも通じる「結婚の多様化」へのヒントになるかもしれません。

むつみ会結婚相談所では、時代とともに変わる価値観や家族観を大切にしながら、お一人おひとりの人生にふさわしいご縁をおつなぎしています。

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