熊本の結婚相談所むつみ会のブログ

願わくば花の下にて、その1

願わくば花の下にて、その1

「願わくば花の下にて春死なむ、その如月の望月の頃」
大好きな西行法師の有名な歌です。
当時の西面の武士といえば、文武に人並外れ優れた人しか
なれず、煌々たる将来が約束されている人たちでした。
美しい妻に可愛い二人の子にも恵まれ順風満帆の人も羨む境
遇を、ある日彼は惜しげもなく捨てて、僧形となって流浪の
旅に出ました。現在だったら非難轟々といったところでしょ
う。自分勝手とか社会的義務の放棄とかフーテンとか、ある
いは気が狂ったのじゃないかとか、、、。
私は今七十歳をいくつか過ぎていますが、そういう年齢にな
って始めて、何かしらその心境が少しだけわかってきたよう
な気がします。一人で行き先も決めず行脚の旅に出るのもいい
のですが、どこかの山奥で、人にではなく自然に囲まれながら
心静かに日々を送りたい。もう名誉とかカネとかの類であくせ
くする世の中から離れてひっそりと暮らしたい。
60歳の頃阿蘇九重国立公園の産山村の古い温泉に行ったとき
のことでした。ドライブしている間ずっと人影を見かけること
ないのでした。その代わりにのっそりと出てきたのが牛でした。
馬もいました。モ〜というなき声になぜかひどくホッとしたの
を思い出します。ここは人間の国じゃないんだと。
道筋の方々からは綺麗な湧き水もわきでていました。信号なん
か村にたった一つしかありませんでした。そのとき思ったのは
、、、何もない田舎と言いますが、何もかもある田舎なんだと
いうことでした。心の中でnothingとeverythingが逆転したよう
な、天と地がひっくり返ったような。
若い頃はとてもとてもそんな心境とは程遠く、人並みに生臭
い毎日を過ごしていたように思います。
他人を羨んだり、蔑んだり、今思えば赤面したくなるような
ことばかりです。年齢を重ねるとそういうのがつくづく嫌にな
ってくるのは私だけでしょうか。
さてそれでは結婚相談所とはどういうところかといえば、その
逆パターンでして、妻子を捨てて流浪の人になるのじゃなく、
流浪の独り身が虚しくなって家庭を持ちたいという人たちが三
々五々と集まって来るところです。
西行法師は浮世のしがらみから離れて、天涯孤独という自由の
中に生きるということの意味を求めたのでしょうが、結婚相談
所は自ら浮世のしがらみを求めてやってきた人たちのプラット
ホームと言ってもいいかもしれません。
最近よく言われる熟年離婚は、逆のまたその逆で、子育てが済
んで、ハタと家庭の中に閉じこもっていただけの私の人生とは
何だったんという思いに囚われてのことなのでしょう。
成人したら子どもは子ども私は私、一人になって自分の人生
というものを考え直してみたい。西行法師還りといったとこ
ろでしょうか?
自由と一口に言いますが、ある意味これほど難しいものもない
ように思われます。
父と母が初老の声を聞いて、半世紀前に熊本の結婚相談所とい
う、当時としては誰も思いも及ばないようなプランを立ち上げ
たのも、人生の最後に生き甲斐みたいなものを求めずにはいら
れなかったからだろうと思います。この生き甲斐というのも
不本意だった自分の来し方を問いなおしたいという意味では、
自由を求めたのではなかったろうかと思います。
墓場から逆算した方が早いような年齢になってきますと、なん
となく生きながらえるだけでなく、人生の決算書を書いてみ
たいような気になるのかもしれません。
明治生まれと大正生まれの画に描いたような昔気質だったので、
戦後高度経済期の、他人を押しのけてでも儲ければいい、出
世できればいいという風潮に馴染めなかったのでしょう。
その点においては結婚相談所というのには心惹かれるものがあ
ったのでしょう。結婚相談所は機械的に結婚したいと思っている
男女を結びつけてカップルを作り上げればいいのかというと、
そんなものではないと思います。少なくとも父と母はそんなふう
には考えていなかったように思います。またやればやるほどその
ことを痛感していったのではないかと思います。
ベストカップルと簡単に言いますが、こればかりは見た目ばか
りのお話ではないと思います。
ある高名な作家が知人の結婚披露宴で来賓としての挨拶を、
つまり新郎新婦への祝福の言葉を頼まれたときこう言いました。
「今日はおめでとうとは言わないでおこう。もし十年たってお二
人が幸せだったら、そのとき改めておめでとうと言わせてもらいます」
手厳しいといって仕舞えばそれまでですが、これほど慈愛に溢れた言
葉もないと思います。実際列席者たちの不興を買ったかと思いきや、
共感の嵐だったらしいのです。
父と母なの念頭にあったのもそんなことだったのかもしれません。
そりゃ結婚式の時は誰だって幸せを絵に描いたような顔を
しているでしょうが、それが十年後二十年三十年後も同じような
顔とまではいかないでしょうが、味わい深いいい顔になってい
れば素晴らしいことではないかと思います。
                 
                                                                (続く)

熊本で婚活なら結婚相談所むつみ会へ!

熊本で54年、千数百組の夫婦が生まれました。

むつみ会では、お客様一人ひとりに最高のお相手を見つけて頂けるよう
相談員歴20年以上のベテラン相談員がゆっくりしっかり相談にのります。
ぜひお気軽にご連絡ください!

住所:熊本市東区新生1丁目28-2
定休日:月曜日
営業時間:12:00〜20:00(メールでのお問い合わせは24時間受け付けております)

電話でのお問い合わせはコチラ!
TEL.096-365-3778
(ご本人様、代理の方でも、まずはお気軽に電話でご相談下さい!

▶料金一覧と入会のご案内はこちら
▶メールフォームからのお問合せはこちら
▶よくある質問はこちら

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
熊本で婚活なら結婚相談所むつみ会へ!
熊本で46年、数百組の夫婦が生まれました。

むつみ会では、お客様一人ひとりに最高のお相手を見つけて頂けるよう
相談員歴20年以上のベテラン相談員がゆっくりしっかり相談にのります。
ぜひお気軽にご連絡ください!

住所:熊本市東区新生1丁目28-2
定休日:月曜日
営業時間:12:00〜20:00(メールでのお問い合わせは24時間受け付けております)

電話でのお問い合わせはコチラ!
TEL.096-365-3778
(ご本人様、代理の方でも、まずはお気軽に電話でご相談下さ


▶料金一覧と入会のご案内はこちら
▶メールフォームからのお問合せはこちら
▶よくある質問はこちら

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

関連記事

PAGE TOP