熊本の結婚相談所むつみ会のブログ

悲しみは星影とともに

だから、悲しみとは自分を憐れむことではない。
だからいま、人から悲しみが失われようとしている。
悲しみとは、他人の犠牲によって支えられている哀れ
さである。
あの日の母の悲しみは、幼かった僕を一人ぼっちにせ
ざるをえなかった悲しみであり、
あの日の僕の悲しみは、母が僕のために悲しんでいる悲
しみであった。
あの日、僕と母は悲しみという絆によって結ばれた。
母が亡くなったいまも、だから、僕と母は追憶の中で悲
しみによって結ばれている。
僕と妻もそうやって出逢い、肩をならべて歩いた。
愛しあうというのは、瞳の奥の悲しみを見つめあうこと。
子どもや孫らが悲しんでいるとき、僕はもっと悲しい。
だから、弾んだ笑い声があれば、誰よりも慰められる。
悲しみがある限り、人と人との絆は断たれない。
だから悲しみによって人たちは愛することを学んでゆく。
悲しみが失われたとき、人たちは愛することから
見放される。
悲しみが失われたとき、僕は僕でなくなり、あなたは
あなたでなくなり、人は人でなくなる。
老いていくにつれ、人が涙もろくなるのはきっと、
老いてゆく自分を憐れんでいるからではなく、
幼かった日の自分に還っていくからなのだろう。
これまでに出逢ったたくさんの悲しみを胸に抱いて、
満たされて死んでゆくからなのだろう。
そうやって人は”永遠”の世界へと還ってゆく。
たくさんの愛する人を思い浮かべながら、、、。

悲しみとは、人の古い根源的な感情で、もっとも人間ら
しいものだともいえるでしょう。
悲しみから、喜びも他者への思いやりも出てきます。
悲しみがなくなれば、人と人とのつながりがなくなり、
ドラマが、芸術がなくなるでしょう。
結婚だって、家族だってそうです。ただ個人と個人が
一緒に生活するだけの関係にもなりかねません。
あの映画「万引き家族」では、
樹木希林さんの、歯の抜けた婆ちゃん初枝の絶妙の演技は、
最早演技とはいえないsomethingでした。
海水浴場で遊ぶ「家族」を眺めながら、初枝の唇が微かに
動きます。それが審査委員長ケイト・ブランシェットの眼
にとまりました。
「あ・り・が・と・ご・ざ・い・ま・し・た」
・・・声にならないアドリブ。
(字幕でしか分からないつぶやき)
是枝監督はそれを聞いて、作品の方向付けがハッキリ見え
てきたというます。
”犯罪でしかつながることのできない疑似家族に対する限
りない愛情”
家族って何?という問いへのひとつの、切なすぎる解答。
その翌朝彼女はなくなり、「家族」のカタチは内と外か
ら崩壊していきます。
生態系に自分を合わせるのでなく、自分に合わせて生態
系をつくりかえる、というのが当たり前になりました。
養老孟司さんによれば、これを脳化社会というそうです。
全てのものが脳の投影で、そして自然が排斥され外部化
されてゆくのだと言います。
それに伴い、感情(悲しみ)も自分の中でねつ造され、
一過性の擬態(自分をこう見せようという仮面)と化し
てゆくのだそうです。
そんな脳化社会が世の中をおおい始めることで、感情と
脳のお互いの関係が狂い始めました。
悲しみの感情を司る大脳辺縁系の偏桃体が退化し始めま
した。ここで、どうしても言っておきたいこと、それは、
脳内のある領域が一旦退化したら、永遠にもとには戻ら
ないということです。
人類の本当の悲劇とは・・・・
それは悲劇がなくなること。
この映画を見た後、劇場じゅうが嗚咽の渦になった、
あの人たちはどこへ行ったのだろう?
悲しみが星影とともに去ってゆく。
涙くんさよならっていう極楽とんぼな歌があったが、
ホントのホントにサヨナラになろうとしてる。

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