「どん底が、私に自由をあたえ、私に自分自身をめざめ
させ、本質という基盤の上に立たせた」
そうj.Kローリングズは述懐している。
そしてこどもたちをわくわくさせる物語を創った。
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振り子は左右にぶれては真ん中に還る。
右端は栄華で、左端はどん底かもしれない。
では真ん中はなんなんだろう。
「点」だ、限りなく小さなね。
でもそこには限りなく大きな力が働いている。
自然という力。
結局のところ、目の眩むような栄耀栄華も、真っ暗け
のどん底暮らしも、その点がつくりだした世界だ。
地球上に七十八億人の人間がいて、毎日々々笑ったり
泣いたりしているわけだが、そこにも限りなく大きな
「点」という力があるに違いない。
それは具体的にいえば何かというと、
私とかあなたではないかと思ったりする。
七十八億分の一という限りなく小さな「点」なのだが
同時に限りなく大きな「点」かもしれないのだ。
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『(南方)熊楠は、顕微鏡から粘菌という微小生物を覗
くことで(直入し)、そこに極大の宇宙を見ていました。
小即大、一即多。溶け広がる自我と溢れる恍惚感。
大宇宙の大宇宙の大宇宙を超えて……
根源的な場へ向かう熊楠パンセの箴言・・・』
(唐澤太輔)
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私の人生もあなたの人生もぶれ続けて休む暇もない
振り子なのかもしれない。
でもいつかは真ん中にかえってゆく振り子でもあるの
かも。
踊り子は爪先立ちで踊るが、振り子は大きなチカラに
ひたすら身をまかせて踊る。先住民の炎の踊りの
ように、、、。
だから胸を張って歩けばいい、今がどんなだろうと。
七十八億人のうちの一人であることにプライドを持て
ばいい、誰がなんと言おうと思おうと。
それがかけがえのないプライドになった時、世界は
いつの間にかあなたを中心にしてきっと回っているに
違いない。

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