死後3ヶ月後に届いた遺言状・・・
末期がんの妻は何度も何度も書き直した末、
最愛の夫と二人の小さな子どもに遺言状を残した。
担当の看護士長さんに託されたその遺言状は、
妻の依頼によって死後3カ月後にようやく夫の手に届く。
、、
初夏のひかりのなかの、やけに明るいウオールガラスの
カフェのテーブルでそれを手にした夫は、
封筒から一枚の便箋を取り出す。
戸惑いながら、ふるえる指先でひらくと、白い紙面に妻
の肉筆で、たったひと言・・・
迷って迷った末に、意識喪失寸前に綴られたらしい。
、、
読んだ夫の双眸に涙が滲み、あとはとめどもない。
妻から愛する夫への、また幼い二人の子供たちへの、
死んだ者から。まだ生きている者への、これからもずっと
生きていくものへの「たったひと言の遺言状」。
、、
これは重松清さんの小説「その日の前に」のお話で、
老境に入った大林宣彦監督が新人に帰ったつもりで
映画化したらしい。
死んだらそれで終わりというヤワな物語じゃない。
金八先生の熱血も、下手な坊主の説教も苦手だが、
こいつはちょっとばかりわけが違う。
もったいぶらずにそろそろ、そのひと言を明かそう。
そこにはこう書いてあった。
、、
忘れてもいいよ。
、、
その日の前を生きるということ。
「その日」は必ず訪れる、遅い早いの違いがあるだけ。
「その日の前」をみんな生きている。自分のその日、
最愛の人のその日の前を。
もっとも大切なものを失っても生きていかなければならな
い不条理・・・その時あなたはどう受け止めるだろう?
妻はきっと死を前にして、生まれて初めて真剣に考えたのだ、
そのことを。そのこたえが、
忘れてもいいよ
だった。
彼女にとって、考えて考えた末に出した、
愛するっていうことへの結論はそういうことだった。
どんな苦しみにも人は耐えられる、
耐えられる苦しみしかこの世にはないのだ。
そしてどんな悲哀をも時間は忘却のさなかに置き去りにする。
私たちの今は、どんなに多くの記憶の残骸の上に息づいて
いることだろう。
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