あの素晴らしかった第一作をも凌ぐ紛れもない
この傑作は、僕にとって身につまされる物語だ
った。
我が家も平田家と同様に三世代家族なのだ。
人にいわせると世にも稀なるといってもいいく
らい珍しいらしい。町内でも孫と同居というの
は一軒もない。そのかわり日本全国いずこも同
じのようだが、少子高齢化を画に描いたような
町である。
とりわけ幼児は数えるほどしかいなくて、
我が家の五歳男児と三歳(になったばかり)
女児の二人の我が孫は、まるで町内のマスコ
ット扱いで、ハッピーなことこの上ない話で
なのである。
思い返せば、これら好々爺とナントカ婆(狸爺
狸婆はあるが、なぜか好々婆はない)も半世紀
を超える大昔には、産めよ増やせよの時代のハ
ナたれ小僧たちで、列島からこぼれ落ちんばか
りであった。
町内どころか親からさえもマスコットどころか
グリコのオマケ(知ってる?)扱いであった。
なにしろ長男長女どころか五男五女とかで名前
も碌すっぽ憶えてくれない体たらくだったのだ。
それから幾星霜、昭和20年代の食うや食わずの
時代を経て、やがて高度経済成長期、三種の神
器にマイカー、マイホーム、そしてバブルから
平成不況へと続く。
ふと我にかえってみれば、浦島太郎ではないが、
世の中も人の心もすっかり変わった。それは
おのれの来し方まの写し絵みたいなものだっ
たのか、時代の潮流という不可抗力に過ぎない
のか、今更知る由もない。
とにかくくたばり損ない共には居心地の悪いこ
とこの上ない時代になりつつあるようだ。いや
そうではない、くたばり損ないはいつか死ぬ。
そして、死んでしまった奴はいい奴で、辛いの
は残された人間たちだ。たとえお荷物がなくな
って肩の荷を下ろしたとしても、神経は病んで
いく、記憶が生きている限り。
その妻や夫、よき友、子どもたち、孫たち・・・
果たして現代の浦島太郎たちが見たものとは
何だっったのか?
それは愛されなくて、いやどんなに愛されたと
しても、傷ついてしまう、
そんな自分から逃れられないという
やりきれない心象風景だった。
それが私たちが生きてきた時代が返す刃をもて
私たち自身に突きつけたテーマだったのだ。
人が人を傷つけるのは、そいつが嫌いだからじゃ
ない、自分が嫌いだからだ。自分を愛してるなら
人を殴ったりするものか。
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